壊して失ってしまうくらいなら大切なものなど何も要らないと思っていた。

だが今は欲して止まないものがある。
それは美味い飯でもなければ高級な品物でもない。

俺が欲しいもの、それは愛する人の時間。

…お前が俺の為に、俺を祝いたいとあれこれ悩んでくれた時間が何よりも嬉しい。
こうして祝ってくれている時間を心から愛おしく思う。

いっそお前の時間の全てが俺のものであればいいのにと願ってやまない俺をお前は笑うだろうか。
だが…誕生日くらいそんな願いを口にしても構わないだろう?


…さぁ、俺の好きないつもの笑顔で、耳に心地いいその声で、俺を祝ってくれないか?









琥太にぃ!おたんじょうびおめでとう!!